総持寺

紅葉見事な庭園と山蔭流包丁式「総持寺」は亀に乗った観音様が本堂に

こんにちは。パワースポット大好きみんじも大阪ライターです。

茨木市にある阪急電車の駅名にもなっている「総持寺(そうじじ)」は令和元年に文化庁から日本遺産に認定され、西国三十三所巡礼の構成文化財の一つになっている由緒正しきお寺です。その総持寺における伝統行事として有名なのが、毎年4月に催される「山蔭流(やまかげりゅう)包丁式」です。

今日は紅葉スポットとしても穴場的に有名な総持寺の魅力をお伝えして行こうと思います。

≪関連記事≫
大阪府人気紅葉スポット~メディア最大級の22箇所網羅~

総持寺創建の歴史

総持寺の歴史はとても古く、886年に中納言・藤原山蔭(ふじわらのやまかげ)によって開基され、一条、後一条、白河、鳥羽天皇の勅願寺として栄えたと言われています。弘法大師が開いた高野山真言宗を本山としています。なお、総持という寺名は、民衆の願いを総て持ち備えた仏様という意味です。

非常に意味の深いお寺の名前持つのが総持寺なのです。

「亀の恩返し」伝説のパワースポット総持寺と観音様

総持寺の「亀の恩返し」伝説は「今昔物語集」にも収められているほどで非常に有名です。藤原山陰の父・高房は、太宰府への任地へ赴く途中、淀川で大亀が漁師に捕まっているのを見て、それを買取って逃がしてやりました。その夜に息子の山陰が川に落ちてしまい、その無事を観音様に祈ったところ、山陰を背中に乗せた大亀が現れたのだそうです。それを感謝した高房は観音像の造立を決意しました。

その後息子の山陰が遺志を継ぎ、長谷寺へ籠もり祈願。ある朝、観音様からお告げがあり「仏様を彫刻する千日の間は誰もこの仏舎に入ってはならぬ。山蔭卿自身で私の食事を作ること」と指示を受けたのです。そして千日目の朝になると観音様が空に飛び立つのが見えた山陰は驚いてお堂の中に入ると、亀の背に千手観音像が立っている像があり千日間の食事をお供えもあったそうな。

この亀に乗った観音様は、1571年に織田信長の軍勢の兵火のため堂宇が焼け落ちてしまった際にも、猛火の中で立ち続けていたことから、「火伏せ観音」とも呼ばれ、防火・厄除け観音として信仰を集めるようになりました。同時に「千日料理」のエピソードから藤原山陰は「包丁道の祖」と崇められ、毎年4月18日には「山蔭流包丁式」が行われ、料理技術の上達を願う料理人や一般の参拝客で賑わうのだそうです。

総持寺の竹灯籠と紅葉は茨木市の穴場スポット

あまりガイドブックなどでは知られていませんが、総持寺は密かに茨木市民の間では親しまれている紅葉スポットです。千手観音の美しさだけでなく、きっちりと手入れされた庭園の風景も見事で紅葉の際は本堂と紅葉のコントラストには思わず息を飲むことでしょう。竹灯籠の時期はライトアップも非常に美しいですよ。

紅葉の見ごろの時期は例年およそ11月中旬からとなりますので、ぜひお時間があれば参拝も兼ねて総持寺の紅葉見学に行ってみてください。

総持寺一番の伝統行事、山蔭流包丁式

総持寺の包丁式は宴席において、当主が料理するところを来客に見せていたものであり、室町時代から続いています。元々は本尊造立の際、藤原山蔭が本尊を彫る仏師に1000日間にわたって、毎日異なる献立の料理でもてなしたことが起源です。

なお、藤原山蔭は平安時代に光孝天皇の命で宮中の料理作法を大成し、「庖丁道の祖(四条流庖丁式の創始者)」として崇められます。山蔭流包丁式は藤原山蔭を祀る庖丁式殿(開山堂)で開催されます。調理師は直垂(ひたたれ=男性用衣服)を着用し、烏帽子(えぼし)を被る昔ながらの出で立ちになります。座敷に大きなまな板を置き調理師は右手に庖丁、左手には真魚箸(まなばし)を手にし、鯉にはいっさい手を触れずにさばいていきます。

総持寺一番の伝統行事、山蔭流包丁式

その華麗な庖丁さばきは鮮やかとしか言いようがありません。庖丁式を無事に務めた調理師は、庖丁道山蔭流宗家である総持寺から山蔭流の免許状が授与されます。料理上達 火難除けに御利益がると有名な理由はこちらからで、料理人の聖地としても知られています。

総持寺の本堂、千手観音、縁起絵巻は茨木市指定文化財

総持寺は本堂を始め、仁王門、薬師金堂、宝蔵など9棟が茨木市指定文化財になっています。

本堂

豊臣秀頼が片桐且元を奉行として再建したものです。また、宝蔵は正倉院と同じ校倉造の建物であり、大阪府内でも貴重になっています。

千手観音

千手観音は長谷観音の化身である童子が造ったとの伝説があります。

縁起絵巻

総持寺には2巻の縁起絵巻を所蔵されています。2巻とも市の有形文化財に指定されています。総持寺の開祖である藤原山蔭のエピソードや本尊にまつわる霊験譚などが丁寧に描写されています。

御利益、御守り、ご朱印、駐車場は?

料理人のためのパワースポットとしても話題の総持寺ですが、料理上達 火難除けに御利益があると言われています。御守りは火伏せのお札や料理上達のお札、亀がデザインされたお守りなどなど他ではなかなか見ることのできない物が授与所で見ることができます。亀に乗った観音様の御朱印もいただくことができますよ。駐車場は約20台程度のスペースがありますのでマイカー訪問が可能です。

アクセス(行き方)、最寄り駅、営業時間、定休日は?

気になる総持寺へのアクセスですが、阪急京都線「総持寺」駅が最寄駅となり、そこから徒歩で5分の場所にあります。ページ下の店舗概要にあるGoogle検索をクリックすればマップを見る事ができますのでぜひご利用ください。営業時間は6:00~17:00までで、定休日はありません。

料理人に愛される珍しいお寺「総持寺」。紅葉見学や料理上達 火難除けに御利益がありますので是非一度訪問してみてください。

スポット名総持寺
ジャンル寺院
予約お問い合わせください
住所大阪府茨木市総持寺1-6-1
交通手段阪急京都線「総持寺」駅から徒歩で5分
営業時間6:00~17:00
定休日年中無休
検索するGoogleを開く
ホームページじゃらんを開く
インスタグラムインスタグラムを開く

大阪観光旅行におすすめ神社・神宮・寺院パワースポット御朱印まとめ

関連記事

大阪観光に来たら外す事のできないスポットが神社、神宮、寺院です。京都や東京では見ることのできないおすすめのパワースポットがいっぱいで、大阪ならではのユニークな神社仏閣もたくさんあります。行列必至の指輪の御守りや鯉の御守り、天[…]

大阪観光・神社・神宮・寺院

大阪府人気紅葉スポット~メディア最大級の22箇所網羅~

関連記事

他の旅行サイトとは違う、本当におすすめの紅葉スポットをまとめちゃおう。と言う事で、みんなのじもとライター総動員でウェブメディア最大級の「大阪府下紅葉スポット22箇所」をまとめてご紹介。おすすめの紅葉スポットを余す所無く調査しました。[…]

大阪紅葉スポット