こんにちは。みんなのじもとマネー編集部です。
「年金制度は損だから入らない」という話を巷でよく聞きますよね。もらえるのかどうかも怪しいとも言われています。しかし年金制度は本当に損な制度なのでしょうか。今日はそんな知らないと損する、知っておきたい年金制度についてご紹介していきます。
まずはじめに国民がもらえる年金の概要をグラフにしてみました。
年金の種類 | 事由 | 国民年金 | 厚生年金 |
---|---|---|---|
老齢年金 | 一定の年齢に達したとき | 老齢基礎年金 | 老齢厚生年金 |
障害年金 | 病気やケガで障害を負ったとき | 障害基礎年金 | 障害厚生年金 |
遺族年金 | 死亡したとき | 遺族基礎年金 | 遺族厚生年金 |
損得は一概には言えない年金制度
保険料を滞納していると交通事故で障害者になっても障害年金はもらえません。また老齢年金は終身保険なので、受給する年金額の総額は、もらう年数つまり、何歳まで生きるかによって変わってきます。生きる年数も、どの年金制度に加入しているかなど個人によって違います。年金制度の実態を知って各自で良し悪しを判断することが賢明です。
難しそうに感じる年金制度ですが、その実態を掴んでから判断しないと確実に損をしてしまいますよ。
年金制度は若い世代が高齢者を支えるシステム
年金制度の原則は、若い世代が高齢者を支えている世代間扶養と言われる考え方に基づいています。だからこそ、少子高齢化が進む事を懸念する人は多いです。またこのことから定年の年齢が伸びているのが現状です。年金制度はそもそも貯蓄ではないため、払ったものが必ず返ってくると考えていること自体が誤りということなんです。
厚生年金には国民年金が必ずついてくる
公的年金には国民年金、厚生年金の2種類の制度があり、職業などによって加入すべき年金制度が異なります。共済年金は平成27年10月に厚生年金に統合されました。国民年金とは、自営業、学生農林漁業、国会議員、サラリーマンや公務員の妻または夫、フリーター、無職の人が加入します。厚生年金はサラリーマン、OL、公務員、私立学校の教職員などが加入する年金制度です。
年金制度は2階建て方式
国民年金からは基礎年金(1階部分)が、厚生年金や旧共済年金に加入した人には、基礎年金(1階部分)に加えて厚生年金(2階部分)がもらえます。また、この1階~2階の部分以外にも、3階部分として、厚生年金基金や企業年金などもあります。
人生100年時代と言われるようになりました。65歳から100歳まで年80万円受給すると、総額で2800万円にもなります。年金制度とは知らずに損得を判断するのが一番問題です。国が整備する制度のしくみを理解し、賢く活用することで将来に備えることができるでしょう。
現在では現役世代(20-64歳)の2~3人で1人の高齢世代(65歳以上)を支えています。今後は少子高齢化にともない、高齢者世代を支える現役世代の人数は減っていくと考えられています。年金制度のシステム自体もこれから改革されて行くことは間違いありません。
年金に2階建てと1階建ての人がいる理由
年金需給の金額にバラつきがあったり不公平感を感じる理由がこちらの図になります。このように業種により年金の構造が変わるため、将来的にもらえる金額も変化しているのです。年金の種類や保険料などを含めてぜひご確認ください。
●国民年金第1号被保険者
保険料:毎月16410円(平成31年度)
対象者:自営業、学生農林漁業、国会議員、サラリーマンや公務員の妻または夫、フリーター、無職
●厚生年金+国民年金第2号被保険者
保険料:会社と半額ずつ負担
対象者:サラリーマン、OL
●厚生年金(旧共済年金)+国民年金第2号被保険者
保険料:国地方自治体等と半額ずつ
対象者:公務員、私立学校の教職員
●国民年金第3号被保険者
保険料:0円
対象者:サラリーマンの妻