こんにちは!食べ歩き大好きみんなのじもとライターのりょーちゃんです。今回はミシュラン星獲得、富山の寿司ランキングでナンバーワン。食べログ4.3の名店「鮨し人」さんへ行って来ましたののでレポートさせていただきます。大将の木村さんは本当に気さくな方で、色々とお話をしてくれました。スシローへのレシピ提供秘話などもご紹介していきたいと思います!
- 1 予約困難な富山の名店寿司「鮨し人」とは?
- 2 鮨し人大将木村さんは東京や京都にも出店中
- 3 ミシュラン鮨し人のランチ&ディナー予約方法
- 4 東京の方は鮨し人 at 尾崎幸隆へ
- 5 まずはアテの鯵から。鮨し人の味やいかに?
- 6 それではコーススタート。まずは富山名産の白エビ
- 7 日本酒好きなら満寿泉のペアリングは必須
- 8 やっぱり満寿泉も大吟醸最高峰!ボタン海老と一緒に。
- 9 ウニ・いくら・カニのちらし寿司
- 10 満寿泉
- 11 飲み物アオリイカと桜鯛の昆布締め
- 12 これが本当の鱒寿司。富山の本気
- 13 鮨し人ののどぐろはオスメス食べ比べできる
- 14 のどぐろのオスと大間のまぐろのカマ焼き
- 15 超濃厚ダシお味噌汁からデザートで終了
- 16 ブランデー?究極の満寿泉をいただく
- 17 デザートの最中も一味違う
- 18 鮨し人木村さんとスシローのコラボ秘話
- 19 味も雰囲気も全てが最高の鮨し人に大満足
予約困難な富山の名店寿司「鮨し人」とは?
富山駅から車で10分ほどの所にある一軒家風の建物が鮨し人です。歩いて行くには少し遠いのでタクシーで行くのがおすすめです。周りには特に目立つ様な目印もありませんが、タクシーの運転手さんはみんな鮨し人の場所は知っているので店名を言うだけで連れて行ってくれます。
年季の入った看板が目印。今回はコロナのため18時からの1回転のみ。早速店内に入店していきましょう!
鮨し人大将木村さんは東京や京都にも出店中
こちらの方が大将の木村さんです。富山の店舗だけでなく、東京のお店や京都、大阪などにも店舗を借りて出店されており、大将曰く出稼ぎの精神でネタやシャリ、スタッフを引き連れて富山から出かけているそうです。コロナの影響が無ければ海外での寿司の提供も多かったそうですが、しばらくは休止中のようです。
北九州の名店「照寿司」の大将もコロナがなければサウジアラビアで1年出店していたと言っていたので、寿司職人の海外流出はこれからコロナが終われば続きそうです。
ミシュラン鮨し人のランチ&ディナー予約方法
鮨し人の予約方法ですが、OMAKASEがおすすめです。OMAKASEはミシュランの店舗など多数の名店がネット予約できるシステムなので、ライターの私も重宝しています。特にコロナ期間は名店も予約が取りやすかったりしますので、予約はOMAKSEを利用してください。
大将の木村さん曰く、当日でも常に2名ほど飛び込みの方のために席を用意しているそうなので、当日予約もタイミングが合えば可能かもしれません。もし富山に急に行く予定が決まったら、ダメもとで電話予約してみるのもアリですよ。ランチもディナーも同様の対応だそうですので、ぜひ頑張って予約してみてくださいね。
東京の方は鮨し人 at 尾崎幸隆へ
鮨し人 at 尾崎幸隆は大将の木村さんが東京のお店を借りて出店しているお店です。値段は富山よりも若干高く設定されていますが、味は富山の味そのまま。超希少な日本酒「満寿泉」も飲めるので東京の方はこちらもチェックしてみてください。
先日木村さんにお話しを聞いたところ、コロナの影響で現在は鮨し人 at 尾崎幸隆は休止中のようです。またコロナが落ち着いたら再開されるそうなので、こちらもお電話からOMAKASEを使って予約してみてくださいね。
まずはアテの鯵から。鮨し人の味やいかに?
それでは早速富山鮨し人のレポート開始です。まず初めに出てくるのは鯵の漬け。ねっとりした食感に旨味がたっぷり。鯵と言ってもやっぱりただの鯵ではありません。急速冷凍機を鮨し人さんは持たれているので、鮨屋さんにしてはとても珍しいのですが、木村さんは冷凍を多用されています。一度冷凍で繊維を破壊することにより、味の浸透を促進するんだそうです。独特のねっとり感や旨味は冷凍の力によるものだそうです。すごい。
こちらは定番メニューの茶碗蒸し。梅のソースがかかったさっぱりした茶碗蒸し。スプーンでグチャグチャにかき混ぜて食べます。これから始まるコースの前の口直しといった所でしょうか?梅の塩分のみのとても優しい茶碗蒸しです。
こちらは富山湾で取れるタコ、ばい貝、そして大間のマグロのチャーシューです。タコとばい貝は少しの下味で茹でただけの素材の旨味のみ。そして奥の大間のまぐろは鮨屋のチャーシューと説明されてました。
振りかけられている黒いパウダーはお塩。お塩をお店でシャリに使っている稲で藁焼きにした物なんです。こだわりが凄い。ちなみにこの藁焼きの塩は富山県の割烹料理店などでも良く見かけますが、発祥は鮨し人なのでしょうか。
それではコーススタート。まずは富山名産の白エビ
にぎりはまずは白海老の昆布〆からスタート。ねっとりした富山湾の白海老が40匹ほど固まってシャリと一緒にサーブされました。甘い白海老と赤酢の効いたシャリが相性抜群。1貫目から感動できます。
ちなみにこのシャリですが、木村さんが作られているお米です。お米から作るこだわりっぷり。さらにシャリ含めて料理のほとんどに砂糖は使われていないそうです。そのため喉が渇くこともなく、美味しく最後まで食べることができるんです。
日本酒好きなら満寿泉のペアリングは必須
ライターの私はお酒が大好きなので、今回は満寿泉とお寿司のペアリングコースをいただきました。満寿泉は「ますいずみ」と読み、富山を代表する日本酒です。製法にもとことんこだわっており、市販されていない満寿泉を鮨し人では飲むことができるんです。
食前酒からメインまで全てを満寿泉で完結できるをモットーにされており、本当に様々な味の日本酒を楽しむことができます。お酒が好きなら絶対にペアリングのコースがおすすめです。
こちらの岩はワイングラスでいただく日本酒で、ねっとり濃厚な口当たりですが、1時間かけてゆっくり飲んでくださいと店主の木村さんに言われたので、コース終盤までゆっくり飲みます。すると不思議、ねっとり濃厚な岩がどんどんとあっさり辛口に変化して行きます。日本酒の味変も楽しめるのがペアリングコースの魅力ですね!
やっぱり満寿泉も大吟醸最高峰!ボタン海老と一緒に。
やっぱり満寿泉は超濃厚な大吟醸で麹米を通常の2倍使用しているのだそうです。膨らみのある味わい。麹比率45%で旨味たっぷりです。
こちらの日本酒と合わせるのは富山湾で取れた富山海老。東京ではボタン海老と呼ばれる海老です。この富山海老を軽くしゃぶしゃぶしただけのネタです。これまたレア感とねっとりの食感がたまりません。旨味もたっぷりで、温度調整も完璧です。
鮨し人の大将木村さんは、全てのネタの温度を測って提供されているそうです。そのため空調の温度にも非常に厳しく、スタッフさんにエアコンの温度調整をコース中何度も指示されていました。シャリとネタの温度って本当に大事ですよね。
ウニ・いくら・カニのちらし寿司
痛風の皆さんには特に気をつけていただきたい究極のセットメニューが次に登場。うに、いくら、ずわい蟹のちらし寿司。静岡県産のわさびと鮨し人特注の海苔の香りも抜群で、一瞬で無くなってしまう最高のちらし寿司です。
続いて出てくるのがこちら、カワハギと肝の巻きずし。カワハギの巻きずしは鮨し人の人気メニューで、最後のおかわりでも一番注文されるメニューとのこと。濃厚でねっとりしたカワハギの漬けと肝の甘み、海苔の香ばしい香りが最高の一品です。もちろん最後におかわりしました。
このカワハギも一度ショックフリーザーで冷凍しているそうで、血抜きなど含めて繊維を一度冷凍で破壊することで味が浸透し、普通に漬けるより美味しくなるんだそうです。トロではなく、トロタクでもなく、カワハギという所が鮨し人のこだわりです。
満寿泉
これは驚きの味。「シーバスリーガル」の樽で熟成した日本酒『リンク8888』と言います。樽の香りが漂うウイスキー風の日本酒で、とにかく美味しい。スコッチウイスキーのような香りがする不思議な日本酒です。名前の8888は8,888km離れた、スコットランドのキースに蒸留所あるからだそうです。精米歩合35%の純米大吟醸を中心にしたブレンドしているんですって。マジうまい。
こちらのリンク8888にはウナギの白焼きを合わせます。この白焼きも焼き加減が完璧で、藁焼き塩で食べると最高。甲殻類をいっぱい食べているウナギなので、後味に甲殻類の旨味も感じます。お酒を飲まない人も当然楽しめる、美味しいうなぎです。
飲み物アオリイカと桜鯛の昆布締め
次に出てきたのがアオリイカ。こちらもねっとり濃厚な味でウマイ。美味すぎる。100回くらい叩いているのでしょうか?口の中に入れると溶け出すほどに下準備されています。アオリイカは飲み物。鮨し人でそう気づかせてもらいました。
その次は桜鯛の昆布〆。こちらも昆布の力もあり淡泊な鯛に濃厚な旨味が合わさって最高に美味しいネタになっていました。ちなみにこの桜鯛は群れのほとんどがオスだそうで、一匹のメスが死んでしまうと、オスのうちの一匹がメスに変わるのだそうです。
オスは使い捨てですからねーって笑いながら木村さんが言っていました。女性は繊細なんです。確かに。
これが本当の鱒寿司。富山の本気
続いて登場したのが鱒。この鱒は今まで全く食べたことがないレベルの鱒でした。甘みも濃厚で、臭みゼロ。今までの鱒の概念が崩れるのでぜひ試して欲しい一品です。スシローでも鮨し人監修で似た鱒が食べれますが、本店の鱒は次元が違います。
続いてマグロの中落の叩き。大間のまぐろは中落も濃厚で美味しい。この辺から美味しいのラッシュです。
鮨し人ののどぐろはオスメス食べ比べできる
次に出てきたのはのどぐろのしゃぶしゃぶ?煮物?こちらの素材の味を楽しむように味は比較的薄味。さっぱりしたソースと大根でいただきます。のどぐろはメスを利用しているそうで、メスとオスでは味にかなりの違いがるそう。のどぐろのオスメス食べ比べができるのも鮨し人の楽しいポイントです。メスは卵に栄養が行くので、オスの方が脂が濃厚らしいです(間違っていたらゴメンナサイ)。
ここで合わせる満寿泉は満寿泉 グリーン純米吟醸です。フランス・ローヌ地方の谷あいで採取された酵母で造った日本酒。軽く冷やして、口の中に広がる爽やかさな酸とフルーツのような甘さが楽しめます。個性的な酸味と甘みがバランス良く仕上がってます。これ、本当に日本酒なの?というレベルの柑橘系ワインの味。でも全て酵母の力なのでフルーツは入ってないんですよねー。すごいな。
続いてのペアリングはこれ。満寿泉 純米大吟醸スペシャル、純米原酒スペシャル(白ワイン樽熟成)。かなり樽香が強く、高めのチリワインやムルソーにも感じる樽の香りが口に広がります。濃厚で甘い日本酒にフランスの樽の香りが合わさってめっちゃうまい。満寿泉っておもしろいです。
のどぐろのオスと大間のまぐろのカマ焼き
まずは鮨し人名物、のどぐろの焼き鳥、紅ズワイガニのにぎりセット。のどぐろは口に入れると脂のうまみと柔らかい食感でたまらない味です。あっさりしたネギと一緒に高級なネギま感覚で食べてみてください。紅ズワイも味が濃くて冬以外でもめっちゃ美味しいです。
続いて大間のまぐろのカマ焼き。口に入れるとほろほろ溶けていく、不思議な味。色々珍しい部位が楽しめるのも鮨し人の魅力。こってりしているのですが、白ワイン樽熟成の満寿泉と合わせるとあっさりいただけます。
超濃厚ダシお味噌汁からデザートで終了
ラストのネタが出てくるまでの口直し?という感じでダシ汁が出てきます。この中身ですが、鮨し人で提供される魚のアラを48時間以上煮込んで作る究極のお味噌汁?ダシ汁?とにかく魚や甲殻類など旨味が爆発しています。味付けは実はしていないらしく、魚をとことんまで煮詰めてできる究極のダシです。これでつけ麺屋さんをやると繁盛間違いなしと店主木村さんも言ってました。旨味の爆弾とはこのスープのことですね。
最後は優しい味の煮アナゴで鮨はフィニッシュ。大満足の味で鮨し人を堪能しました。おかわりはカワハギの巻きずし。カワハギの巻きずしは当日来られていた方のほとんどの方が追加注文していたかと思います。何度食べても美味しい。絶対食べてくださいね。
ブランデー?究極の満寿泉をいただく
最後の〆の満寿泉はブランデーと思うほどの大人な香り満載の日本酒。満寿泉のオーク樽熟成、超希少なMV98という一品だそうです。グラス1杯のお値段はちょっとわかりませんが、もはや日本酒では無く、新しいジャンルのお酒と言ってもいいでしょう。これで美味しいお寿司とお酒を心行くまで堪能できました。
デザートの最中も一味違う
最後のデザートの最中もこだわりの味。中のバニラも美味しいのですが、皮は100%餅米で作られているのでパリパリでサクサク。チョコモナカジャンボもめっちゃ美味しいのですが、もち米100%の食感は輸送にも問題があるので不可能でしょう。この食感と香りはお店でいただくしかありません。
お茶も濃厚で、まるでダシのよう。全ての料理、お茶からガリにまでこだわりが詰まった鮨し人のコースは以上で終わりです。今回は蔓延防止措置の影響でお酒は19時までだったため、速足で満寿泉を飲んだためベロベロです。次回はゆっくり味わいながら飲みたいと切に願います。
鮨し人木村さんとスシローのコラボ秘話
鮨し人とスシローのコラボも話題ですが、大将の木村さんに秘話を聞かせてもらいました。最初は疑心暗鬼でスシローからお声がけしてもらった時も正直どうなの?と思っていたそうなのですが、実際スシローに訪問した時のスシローの味へのこだわりに、先入観が間違っていたことを痛感されたそうです。
イチ寿司職人が2000億円の売上を作るのは不可能なので、これは新しい挑戦と捉えて予算内で可能な限り美味しい鮨をスシローとコラボしているとのこと。なのでスシローの商品には徹底的に介入しており、手抜きは一切ないそうです。流石に味は富山の本店には及びませんが、できる予算で最大限のことをしているんですって!
お金では無く、自分の経験と可能性を広げるためにスシローに参画されているので、一貫ごとにロイヤリティをもらう契約も提案があったそうなのですが、お客様へ味を還元するために辞退したんですって。木村さんカッコイー。その代わりにネタには一切妥協なく、開発にかかわらしてもらっているとのこと。TOPに立った今でも探求を続けるお話には少し感動しました。近いうちスシローに行こうと思いましたね(鮨し人の数倍は安いし…)
味も雰囲気も全てが最高の鮨し人に大満足
誰に対しても高圧的ではなく、素敵な対応をされる店主にも好感が持てますし、一つ一つのネタに対してもこだわりがいっぱいの富山鮨し人。コロナが落ち着いたら東京にも再度出店されるそうなので、関東エリアの方はぜひ鮨し人 at 尾崎幸隆に行ってみてください。
本当に美味しい鮨を食べるなら鮨し人、マジでおすすめですよー。日本酒が好きな方は飲み過ぎに注意してペアリングを楽しんでみてくださいね!
店名 | 鮨し人 (すしじん) |
---|---|
ジャンル | 寿司 |
電話番号 | 076-422-0918 |
予約 | 予約可 OMAKASEが便利です |
住所 | 富山県富山市新根塚町3-5-7 |
交通手段 | 富山地方鉄道富山市内線(路面電車)小泉町電停から徒歩約15分 / 富山地鉄バス 太郎丸口(たろうまるぐち)、西田地方(にしでんじがた)両バス停から徒歩約5~7分 西中野駅から936m |
営業時間 | 12:00~14:00(第1部12:00~、第2部13:15~) 18:00~21:30 |
定休日 | 日曜 (祝日は営業、但し月曜が祝日の場合は日曜営業・月曜休業) |
決済方法 | カード可 (JCB、AMEX、Diners、VISA、Master) |
駐車場 | 有り 店舗前に4台、道路を挟んだ向かいの「とりさき眼科」の裏に8台、以上12台分 |
喫煙 | 禁煙 |
グーグルマップ | 地図を開く |
写真を見る | インスタグラムを開く |
公式ホームページ | 無し |