こんにちは。大阪市北区在住のみんじもライターです。
大阪「なにわの伝統野菜」である「毛馬きゅうり」をご存知ですか?古くから大阪で作られてきた「黒イボ系きゅうり」の一種で、その記録は江戸時代にまでさかのぼります。
江戸時代の終わり頃から毛馬村(現在の都島区毛馬町付近)で栽培されていたとされていて、現在の大阪市都島区毛馬の特産品なんです。毛馬きゅうりは味もさることながら、その大きさにも驚くと思います。一般的なきゅうりのおよそ3倍の長さが毛馬きゅうりなんです。
満点★青空レストランでも紹介の毛馬きゅうり
日本テレビの人気のTV番組、「満点★青空レストラン」でも紹介された毛馬きゅうり。司会は宮川大輔さんで、当時のゲストは椿鬼奴さんでした。
毛馬きゅうりを使ったレシピは「毛馬きゅうりのナムル」と「毛馬きゅうりのチャンプルー」でした。とっても美味しそうです。
大阪市都島区毛馬が誇る大阪産毛馬きゅうり
起源は江戸時代末期に台湾から渡来したものと伝えられています。日本では江戸時代の発祥で「大阪市都島区毛馬町」の原産となります。
特徴は茎が細くて節間が長く、葉は淡い緑色で、生育すると果実は長さ30センチ、太さ3センチほどになります。超ビッグサイズでして、上半分が淡緑色から淡黄緑色、下半分は白っぽく成長します。熟すると果頂部よりの3分の2は淡緑白色からうっすらと黄色く見えます。
なにわの伝統野菜として認定されており、大阪産と書いておおさかもんとも呼ばれるきゅうりです。
水分量が少なく旨味が多い毛馬きゅうり
「毛馬きゅうり」のイボは「黒イボ」と言われていますが、小さくて特に目立ちません。その特徴から「黒イボ系品種」とも言われています。毛馬きゅうりは1株当たりの着果が少ないうえ、まっすぐに伸びるものが少ないため、あまり市場に出回らないんです。
一般的なきゅうりより水分量が少なく、旨味が強いのが毛馬きゅうりの特徴です。あまり市場に出回らないので知名度はありませんが本当に美味しいきゅうりなんです。
毛馬きゅうりの収穫時期は
毛馬きゅうり収穫時期は6月~8月です。きゅうりの系統的には北支系雑種とされており、現在近畿地方、大阪府の地域ブランドとして注目されています。
昭和10年代に原種そのものの栽培が殆どなくなってしまいましたが、品質が良いことから地元(都島区毛馬町付近)で改良品種が研究されました。そして1998(平成10)年に品種の種子が持ち帰られ、無事復活することとなりました。なにわの伝統野菜として注目されています。
毛馬きゅうりはお漬物に最適
現在、主な産地や栽培は河南町をはじめ、南河内地域や堺市となっています。肩の部分にアクが多く、苦みが強いため、昔は奈良漬に使用されました。イボが残り、チクチクするからです。漬物や酢の物にしてもパリパリ食感が残り美味しいと評判です。
生のままスライスして食べることも可能ですが、独特のほろ苦さがあるため、漬物や炒めものに適しているのも毛馬きゅうりの登頂で、果肉が硬い方がよいです。一般的なきゅうり同様、まがっていても味は変わりません。
完熟してオレンジ色になるとあかねこと呼びます
オレンジ色に完熟した毛馬きゅうりはあかねこと呼ばれ、漬物に利用されることが多いです。あかねこは煮炊きものがおすすめで、皮は厚いので縞状または全部むいて煮たり、炊いたりすれば、とろけるような「とろっとろ食感」になり、とてもきゅうりとは思えない美味しい味になります。
なにわの名産「毛馬きゅうり」。ぜひ一度大阪人なら食べて頂きたい名産品です。