南蛮文化館

中津駅「南蛮文化館」は1年でたったの2ヶ月しか営業しない幻の美術館

こんにちは。みんなのじもと大阪ライターです。

海の家やスキー客用ロッジなど、シーズン中しか利用せずに短期間で閉める施設は珍しくありませんが、大阪には1年の内でたったの2ヶ月しか開かない美術館があります。それが「南蛮文化館」です。この珍しい美術館の開催時期は春季5月1日~31日と秋季11月1日~30日の各1ヶ月間です。

中津駅すぐの美術館「南蛮文化館」

阪急中津駅の南側、マンションに囲まれた中に南蛮文化館があります。ちょっとわかりにくいですが、入口に二宮尊徳像が建っています。南蛮文化館は北村芳郎氏が個人で創設した私設美術館です。安土桃山時代から江戸時代初期、ポルトガルやスペインなどの欧州との交流によって生まれた南蛮美術品や、キリスト教関連の作品が数多く所蔵されています。

ちなみに、南蛮文化とは543年のポルトガル人の種子島漂流から、1639年のポルトガル人に対する渡航禁止までの1世紀の間に宣教師や商人がもたらした文化とされています。ズボンやボタン、カステラ、オルガン、南蛮漬、鴨南蛮などが南蛮文化の名残です。

南蛮文化館の所蔵品

当時の絵画や漆器、地図、書物、マリア像など、南蛮文化やキリシタンに関する作品が飾られています。これだけの作品がもしも東京の上野の美術館にあれば、間違いなく超満員になるはずです。なお、館内は撮影禁止のため、写真は撮れません。

作品の内、六曲一双の「南蛮屏風」は重要文化財に指定されており、高校の日本史の教科書にも掲載されています。多分、記憶にある人も多いはずです。南蛮屏風の他にも、同じ六曲一双の「洛中洛外図屏風」があり、南蛮人が二条城に詣でるところが描かれている秀逸品です。また、細川ガラシャ(明智光秀の三女)の「黄金の十字架」は見る者に感動を覚えさせます。

見応えがある南蛮屏風

南蛮屏風は縦1.5m×横5mほどの大きな屏風であり、金や青の色彩がとても鮮やで、人物や服などの描写もきめ細く、非常に見応えがあります。黒人奴隷の姿や、南蛮寺の様子など、実際に当時の様子を見た人でしか分からない光景が詳細に描かれていることに驚かされます。

南蛮文化館は私設美術館でありながら、所蔵品の一つ一つが素晴らしい芸術作品になっており、隠れた秘宝を見つけたような気分になれます。

アクセス、営業時間、休館日、電話番号、料金

気になる南蛮文化館へのアクセスですが、阪急中津駅徒歩3分の場所にあります。詳細はグーグル検索をご確認ください。営業時間は午前10時~午後4時となっています。開催期間はとても特殊で毎年5月1日~31日までと、11月1日~30日までとなっています。

休館日期間中の月曜日、電話番号は概要にあるホームページからチェックしてみてください。入館料金ですが、一般:大人800円、大学生、高校生600円、団体(20名以上):大人700円 大学生・高校生500円、中学生以下は無料となっています。

観光地南蛮文化館
ジャンル美術館
住所大阪府大阪市北区中津6丁目2−18
交通手段阪急中津駅徒歩3分
営業時間5月1日~31日
11月1日~30日
午前10時~午後4時
休業期間中の月曜日
駐車場無し
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ホームページ南蛮文化館HP
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